旬の魚介 〜7月〜鱧(ハモ)

『ワインをもっと楽しんでいただきたい!』
四方を海に囲まれた島国に住む私たち日本人に最も馴染みのある食材”魚介”。 古来多くの魚が獲れ、主菜とされてきました。 日本人の体質にあった食材ともいえる魚介の月々の旬のものを選び出しワインと食材の組み合わせをご提案させていただきます。実際にスタッフで組み合わせを試した声も掲載させていただきますので是非ご参考にしてくださいませ♪
鱧(ハモ)について
はも(鱧)はウナギ目ハモ科に分類されます。「うなぎ」や「穴子」のような長い体をしていますが、睨むような眼や犬歯のような鋭い歯を持ち、気性の荒さ、獰猛さがウナギなどと大きく異なります。 1m前後のものが多く水揚げされますが、中には2.5m程度の大物も揚がることもあります。昼間は砂・泥、岩場に潜って休む夜行性の魚で、夜になるとタコ、イカ、エビ、カニ、小魚と何でも捕食します。 鋭い歯は下あごの先端に3本あり、その後には細かい歯がノコギリの様に口に沿って生えています。そして上あごの歯が特徴的で、先端に小さな歯があり、大きな5本程度の歯があごの真ん中に生えているのです。 骨も約3500本あると言われています(歯約400を含む)。そのうち小骨が約600本あるとされ、うなぎなどと同じ様な処理をしていたら小骨ばかりを食べているようになってしまいます。そこで、はも独特の「骨切り」という処理が必要になってくるのです。 ちなみに「はも」の語源は、はもが鋭い歯で捕食する際の「食(は)む」から来ているとされています。
鱧(ハモ)の栄養
鱧は、糖質の代謝を助けエネルギーをつくり出し疲労回復に役立つビタミンB1や細胞の新陳代謝を促進し、皮ふや粘膜の機能維持や成長に役立つビタミンB2、また、皮ふや粘膜の健康維持をサポートしたり、脳神経を正常に働かせるのに役立つナイアシンやビタミンB6、動脈硬化を予防しストレスをやわらげる働きのあるパントテン酸そして、貧血を予防し、細胞の生まれ変わりや、新しい赤血球をつくり出すために欠かせないビタミンである葉酸やビタミンB12を含みます。さらに、抗酸化ビタミンであるビタミンC、ビタミンEを含みますので活性酸素の発生や酸化力を抑え、動脈硬化、皮膚や血管の老化を防ぎ、免疫力を高めてくれます。また、骨や歯を構成するのに必要なミネラルであるカルシウムやリン、マグネシウムなどを含みます。カリウムも多く含まれますので疲労回復や利尿作用、高血圧の予防に役立ちます。 又、青魚などの脂肪に含まれる脂肪酸であるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)を含みますので血液をサラサラにし高血圧の予防や脳内の血管を健康に保つのに役立ち、良質なタンパク質や、レチノールも含む優れた栄養のある魚です。

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大葉巻き鱧天麩羅 鱧をシソで巻き、カラリと天ぷらに。鱧の繊細な旨みを包み込み大葉の爽やかな風味をアクセントにした天ぷらには爽やかでトロピカルなソーヴィニョンブランが良く合います。 ![]() スター・レーン ヴィンヤード ソーヴィニヨン・ブラン ハッヒ゜ー・キャニオン ソーヴィニョンブランの適地ハッピーキャニオンから造られるワインは春の花々、オレンジ、レモンの皮を想わせるようなアロマとボリューム感が見事に融合。厚みのあるボディを持ち、綺麗な酸とふくよかで長い余韻を持ちます。 ![]() ピカユーン・セラーズ ソーヴィニヨンブラン ソノマ&ナパヴァレー 女性ネゴシアンがとある有名なワイナリーから買い取った秘密のワイン。ナパとソノマをブレンドする事により香り豊かで果実感と酸味が合わさり日本の暑い夏にピッタリな白ワインです。 |
はもすき 鱧と新玉ねぎのシンプルかつ究極のお料理にはロゼがとても良く合います。ミネラル感のあるワインと出汁の旨みが最高の組み合わせ。是非〆の雑炊まで、ゆっくりお飲みになってください。 ![]() フランシス・コッポラ ソフィア ロゼ モントレー 今年1月に行われた米国最大級の国際ワインコンペ、サンフランシスコ・クロニクル・ワインコンペにてカテゴリーロゼ唯一のダブルゴールドを獲得したソフィアのロゼは良く冷やすと最高の夏のお供に。 ![]() ジェイ・ケイ・キャリアー ”グラス ホワイト・ピノノワール” ウィラメットヴァレー 100年前のロゼ・シャンパンの製法で造られるユニークなピノノワールロゼ。膨らみがあるボディにドライな仕上がりは和食にピッタリなワインです。 |
追伸
今月の魚介は「鱧」という事で「大葉巻き鱧天麩羅」と淡路島の郷土料理「はもすき」を作ってみる事にしました。ワインは「大葉巻き鱧天麩羅」にはスター・レーン ヴィンヤード ソーヴィニヨン・ブラン ハッヒ゜ー・キャニオン サンタバーバラ、「はもすき」にはジェイ・ケイ・キャリアー ”グラス ホワイト・ピノノワール” ウィラメットヴァレーを合わせて見ました。
「大葉巻き鱧天麩羅」とソーヴィニヨンブランは大葉の香りとソーヴィニヨンブランのハーブ香がマッチしトロピカルなワインの風味とふわっとした鱧の身の旨みが同じトーンでマリアージュしていました。リースリングも合わせて見たのですが、少し甘みのあるリースリングだったのでワインの甘みが勝ってしまい鱧の繊細な味わいには合いませんでした・・・
「はもすき」とホワイト・ピノノワールは出汁とホワイト・ピノノワールのミネラル感が良く合いマリアージュしていました。ホワイト・ピノノワールはかなりドライで余韻にオイリー香を感じました。
今回、鱧の美味しさにハマってしまいました。穴子よりもフワッとしていて太刀魚の様な出汁の旨みがあり、本当に美味しくて今回作った料理は必ずリピートしようと思っています。そして、とても簡単に出来てしまうので更に美味しいレシピです。鱧の繊細な旨みに色々なワインを合わせてみたいと思います。
以上、実際に合わせてみた感想でした!
〜副店長まいこ〜

