バビロニアに伝わるワインの女神から名前をとったシドゥーリは、創設者アダム・リーのピノノワールへかける愛情の成果であり、アダムの「自分の偉大なワインを造る」という夢が叶ったものです。

アダム・リーが妻ダイアナとともに1994年に初めて手がけたピノノワールはすぐに評論家達の目に留まり、彼らは一躍注目の的となりました。

シドゥーリのワインが一躍有名になったのにはアダムとダイアナが勝ち取ったある一つの出来事があります。

それはファーストヴィンテージを仕込んだ翌年1995年にワイン業界に絶対的な影響力を持つロバ―ト・パーカーがナパのメドウッド・リゾートに滞在している事を聞きつけたことから始まります。二人はロバート・パーカーに自分たちが造ったピノノワールにメモを添えてコンシェルジュにパーカーに渡すようにお願いしたのです。二人は当時を「その時、私たちは少し飲んでいたから出来たのかも知れない」と振り返ります。

翌日、自分のしたことを後悔しボトルを取り返そうとコンシェルジュに電話しましたが時すでに遅し取り返す事は出来ませんでした。数ヶ月後、パーカーのレビューが出ました。そこには自分たちのピノノワールが90点の高得点で大きく掲載されていたのです。パーカーは「高品質なピノノワールを目指した野心的な造り手」と評しました。これを機にシドゥーリのワインは一躍注目される事になったのです。

この他にもワインライターとして活躍する著名なマット・クレイマーも「シドゥーリを味わうことは、今日のアメリカで造られている最高のピノノワールを味わうことである」と絶賛しています。

またシドゥーリの素晴らしい味わいを決定づける出来事がありました。2014年に行われたホワイトハウスのホリデーパーティーで提供されたのです。ソノマ産のワインとして唯一選ばれたのがシドゥーリのピノノワールでした。