「カリフォルニアでありながら、イタリアの心や考えを持つワインを造りたい」

師弟関係にあるアクセルとマヤさんの考えは一致していました。オールドワールドの洗練さとナパバレーの力強さを融合させたいと考えました。

事実、そのワインからはナパらしい力強い凝縮感に加え抑制感のあるエレガントさを感じます。

また、このような世界トップのワイナリー同士がコラボレーションしたワインといえば、ボルドー5大シャトーの一角、CH.ムートン・ロートシルトとロバート・モンダヴィの合作オーパス・ワン。同じくモンダヴィとイタリアのマルケージ・フレスコバルディのルーチェ、そして同じくムートンとチリ最大かつ最高のワイナリー、コンチャ・イ・トロとのアルマヴィーヴァなどがありますが、オーパスワンの生産量約2万5000〜3万ケースのようにいずれも大規模なワイン造りを行っています。

ですがDVOの生産量は僅か400ケースと比べ物にならないほど小規模生産です。この事から分かる事は決して商業的な意味合いでワインを作ったわけではなくテロワールを反映した旧世界と新世界を融合させた新たなワインを生み出したかったという情熱の表れでもあります。

見つけたら入手するべき今後のワイン史に刻まれるワインです。